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2013年10月 2日 (水)

oceanographers

言葉を探しているとその迷路に迷い込んでしまって、一度迷うと迷ってしまうことになれてしまうから、ものを発せなくなる。


理解とまではいかなくとも、せめて何らかの受け答えがあるならばそれでいい。


そういう気になれた、自分のラジオ番組の初回が無事に終わってほっとした。

世間話や自己紹介などは僕にとってはどうでもよく、ひたすら”音楽”であり続けたいという僕の妄想企画が通った事自体もはや奇跡なのだが、それでもたくさんの人に興味を持っていただいて、ほんとに嬉しく思う。

感謝します、みんなに。



話は前後するのだけど、9月末。
僕は親友と久しぶりにあって、よく喋りよく飲んだ。

不思議なもので、一緒に活動してる時は意識もしなかったが、長い時間はなれていていざあえると思うと、なんだか緊張なのか嬉しさなのか、よく眠れなかった。

彼はいつもと変わらない。

聞き上手で話し上手で、僕らの会話は音楽のようだと、僕は勝手に彼とのことは何でも美談にしてしまう。


秋葉原、お茶の水と、ドラムやその周辺機材を見ながら一緒に試奏をして、音大に入りたての頃を思い出した。

”どうやったら音が聞こえてくるのか”という僕らの議論は今でも全く変わってはいなかった。

僕らは耳に入ってくるものを”聞こえている”と誤解している。
当たり前のように習慣化されたものは、実のところ、知覚していないに等しい。
その話だ。

演奏者は演奏をするという身体的行為にあまりにも偏り過ぎていて、”聴く”ということを忘れがちだ。
僕も彼も同じお師匠の元で鍛えられて、同じように厳しくいわれた。
”音楽が聞こえるまで手を出すな”と。
やっぱりその話で盛り上がる。



彼は海と魚が大好きだ。
僕は海洋学を自己流で一人勉強して来た。

自然に水産の料理屋に入って、彼の薦めるウマヅラ(カワハギ)のお造りを食べた。
くさいものだと信じてた僕には驚きのうまさだった。
そういうサプライズを、彼はいつも運んでくる。

音楽を一緒に演奏する時もそうだった。



会話というのは”聞く”からスタートする。
僕が音楽を好きな理由は、僕がおしゃべりが好きな理由と全くおなじだ。

喋ると同時に聞くことが一番楽しい。
いやな奴だと思うかもしれないが、実は口喧嘩も好きだったりする。
まぁ、なにせ喧嘩っ早いもんで。



とにかく、そんな彼が関東に戻って来たということが僕には大事件であって、ただただ嬉しいわけで、端から見ればそんなたいしたことでもないことをこうしてブログに残すということも、迷う必要もないのじゃないかと思うようになるほど、僕の心は少し快方に向かっているようである。

まだ若干の鬱は残っているが、まぁ、ゆるゆるといい方向に進んでいるということで。


案外、迷うことは僕には必要ないのかもしれない。

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