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2011年5月18日 (水)

魔法陣

5/17。

”曲が書ける?”と聞かれて、当たり前だと迷わず即答したのが、う〜ん、たしか去年末だったか。

もうあれから随分たってしまったが、ようやく正式なオファーをもらった。
それは、打楽器アンサンブルコンクール用の作曲だ。

対象が、小学生、中学生、高校生とあって、どれが対象になるか分からなかったので、それぞれ用にちょびっとずつ断片を書き貯めてきた。

ある程度テクニカルなこともでき、力技がきく高校生用の曲が作るには一番楽だ。

逆に、まだ知識も経験も少ないのに、それなりのアピール性を持たせなければならない小学生用の曲は、作るのがとても難しい。

と、言うわけで、中、高の作曲はいい具合で進んでいて、小学生用だけイントロどまりだったのだが、よりによってオファーが来たのは小学生用だった。


何を聞かせどころとするか、テーマにするか、それを考えるところからして難しい。

数日間、暇さえあればそのことを考えていて、ふと塾の講師の仕事の際の子供とのやりとりを思い出した。


難しい受験問題を教える際、僕はヒヨコどもに解法テクニックをほとんど教えない。
じゃあ、そのときにどんな方法で理解させるか。

その答えは、”コミュニケーション”だ。
喋ることである。

なんでもないお喋りの中から、理屈を引っ張りだす。
一見”当たり前”と思っている事柄に注意を引きつける。

そのからくりの根本には、”シンプルなことは本当にシンプルなのか”という疑問がある。


草が緑色なのは当たり前なのか?、という疑問なんかと変わらない。


テクニックを排し、歌を紡ぐことをコンセプトに曲を書こうと決めると、そこからさらに新しい方向性が生まれた。
先生と生徒のコミュニケーションがそれだ。


先生と生徒がたくさん話し合わなければ完成しない曲にしたい。
譜面を追うことではなく、アンサンブルしたときの聞こえ方に注目したもの。

3拍子のはずなのに、譜面がなければ4拍子かあるいは他の拍子に聞こえる、タイムモジュレーションという僕の得意な手法を使った。


見た目は簡単な構造でも、力技では絶対に外れない知恵の輪のよう。

生徒と先生が一緒になってシンプルな構造の謎に迫るときに、曲が本当の姿を見せる。
そんなからくりを作るには、モジュレーションの魔法が最適だった。

厳しいながらも、会話が弾むのが目に浮かぶようだ。


曲はまだ書きかけだが、今回のこの仕事、作曲は僕で、アレンジが松本ちはやという、要するにデュオプロジェクト”やちよに”によるものになる。

ちはやんが地元で音楽の先生をしていることからこの話は始まっていて、彼女と子供達のやりとりに興味を持った僕が依頼を引き受けた形。

本格的にコンクールに向けたレッスンが始まったときには、きっと僕も立ち会うだろう。
今から楽しみだ。


小さな子供達は、ちはや先生の指導のもと、巨大な魔法陣を生み出すことになる、、、はず。

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コメント

素晴らしいですな! エロイムエッサム!だ。良い作品になること、期待しております!

投稿: Kentaro | 2011年5月18日 (水) 09時40分

kentaroさん> 
そですそです、悪魔出てきちゃいますからねっ!
って、、、いい曲書きまっす!
教えるのも面白そうです。

投稿: よしじも | 2011年5月19日 (木) 08時58分

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