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2011年3月24日 (木)

童心

3/23。
朝、あんなに晴れていたのに、夕方には雨どころかみぞれみたいなものが降った。


夜は池ノ上ruinaでピアノ歌うたいの柳田健一さんのワンマンライブで演奏だったので、雨の中ひとりでもりもり荷物を車に積み込み道を走り出したのはいいけど、久々に渋滞に巻き込まれた。
ここのとこ、燃料不足だから車も少ないだろうと油断していた。
ブンブン車が走っておる、、、、。

池ノ上では柳田さんが心配しているのかいないのか、待っててくれた。
じゃじゃんとサウンドチェックを済まして、薬局へ。

栄養ドリンクを買ってすぐ店内で飲む柳田さんの姿は、まんまおっさんだった。
薬局のおっちゃんもそれに慣れているらしく、謎の滋養強壮剤を柳田さんに差し出して、ドリンクと一緒にぎゅっと飲む。

おっさんである。

寒い夜にもかかわらず、お客さんが結構来てくれた。
やなぎだんの歌はとにかく元気になる歌だ。
場はとてもあったかかった。


1stセットは数曲独奏したあと、やなぎだんと僕のデュオで進んでいく。

このデュオも熟れてきて、細かいダイナミクスの変化もぴたりとシンクロしてきた。
言葉に併せてメロディーとリズムが軽やかにスウィングする。


休憩時間。
ぎだんは毎日の仕事の疲労から、内蔵が飛び出しそうなほどの大きなため息を数回にわたって吐いた。


2ndセット。
ウッドベースのすなやまんがゲストで参加。
ロックンロールで元気な曲が中心になって構成されたセットになった。

やなぎだんの歌う歌は、彼の親友である作詞家のクロキハチさんが作詞したものと、いつも見に来てくれるキノコマニアのじょうさんが作詞したもので、ぎだんはその世界をほんとによく汲み取って言葉を発する。

音楽に置ける創作活動は、アンサンブルだけではなく、こういうプリプロダクションもすごく面白いところ。

誰かが見た世界を自分の手元に引き寄せて、メロディーとリズムに乗せてアウトプットする。
この共同作業がうまくいったときってのは、ほんとに楽しい奇跡。

その奇跡を操るために僕らは日々努力し、技を、アイディアを、哲学を磨き上げる。


たくさんの笑い声を聞いた。
あたたかい握手と感謝の言葉をもらった。
みんなでおいしくお酒を飲んだ。


これが芸術の根本であると僕は思っている。


誤解されるかもしれないが、僕らは決して”誰かを楽しませよう”って思っていない。
楽しんでくれればいいなぁとは当然思っているけれども。

芸事や表現というのはどこまでいっても至極プライベートなものだと思う。
が、人は共感し、理解し、一緒に笑ったり泣いたりできるものなのだ。


僕らの演奏は飽くまでも自然のまま、いつも通りの僕らのまま。
その当たり前の日常があるはずなのに、不思議といつもと違う世界を覗き込んでるようなそんな面白い錯覚に落ちることができるのが時間芸術の真髄なんだろう。


バンド演奏が終わって、エンディングに向けて一人、ぎだんが歌を歌った。

心は子供にかえり、想いは大人になった君がいる、、、、と。


酔っぱらったお客さんもみんな無邪気に笑っていた。
それぞれの少年時代の顔が浮かぶようだった。

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